孤多切孤

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「あーなんでみんな気絶したのに私だけ起きてるんでしょ。寝よ寝よ。」

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名前：孤多切孤
年齢：31歳
性別：男
職業：検死官
身長：181cm
体重：65kg

好きなもの：静かな場所、珈琲
嫌いなもの：死者への冒涜

一人称：私
二人称：君、あなた
三人称：彼、彼女

人物

物静かなというよりはローテンション。
落ち着いてゆっくりとしたしゃべり方はどちらかというと暗い人物という印象を与える。
だが本人は特にノリが悪いとかいうわけではない。
本人曰く「テンションが高い検死官って怖くないですか？」とのこと

外見

左目に眼帯と黒いスーツとコート。
こけた頬と伸びた白髪は凄惨な事件の司法解剖をした際になったようで、
昔は普通に黒い髪だったようだ。

技・特殊能力

医学に精通している。

武器など

注射器と薬剤を使って相手の動きを封じる。
が、使ったことは一度もない。

略歴

医者を目指していたが、波間大学の就職凱旋で検死官へと就職する。

その日、切孤は■■した。
次々に運び込まれる遺体は、全て凄惨な状態だと一目でわかった。
何かによって強制的に、許容範囲以上に拡張され裂けている肛門。口から流れている粘性の高い白濁液。被害者が一様に浮かべている助けを求めるかのような苦悶の表情。そして何より、被害者の中に見知った警官の顔が一つある。彼とは幾度か言葉を交わしたこともあるし、なにより熱くてまっすぐな警察官だった。
その見知った警官の遺体と共に、かつて彼の相棒だった警視庁特命係の警部――杉本左京の、悲しみと、怒りに満ちた顔があった。
思わず切孤は尋ねる。「左京さん、犯人は逮捕できたんですか？」
左京は、抑揚のない声で答えた。「ええ、逮捕しました。」
「それは、ようございました。きっと彼も浮かばれるでしょう。」それしか返す言葉がなかった。あとは表情が固まるのを感じるほどに、息をするのもはばかられるほどに空気が張り詰めていた。

司法解剖をしていくことで、わかったことがある。
主な死因は、強烈な痛覚によるショック死。精神の強いものはそれに耐えたようだったが、直腸を通じてかけられた高圧力による内臓破裂と、消化器内を通じて呼吸器に入り込んだ精液による窒息死だった。
一体、何が？何がこんな残酷な仕打ちをしたのだろうか？
強いストレスとショックに晒され、黒い髪の毛はすっかり白くなってしまった。
警察署内での報告や、テレビでの報道で知ることになる。豪漢寺嵌流による男性同性愛者飲酒店大量殺人事件――のちに、下町の災厄とも呼ばれる歴史に残る大事件である――その一端に触れたのだと。

それから幾許か経った後、かの災厄が脱獄したのだと聞いた。その時の衝撃は計り知れないものだった。何者かによる手引きがあったらしいが、切孤が気にしていたのはそんなことではない。また、あのような凄惨な事件が起きませんように。そう願うしか、切孤にできることは、それしかなかった。

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